10月から運用、緊急通報システム宇治市教委は31日の市議会文教福祉委員会で、市内の全小中学校や幼稚園などに配備する緊急通報システムを10月から運用を始めることを明らかにした。改築中などの2校を除き、小中29校と幼稚園4園、保育所8園、育成学級に設置する。
2003年の宇治小事件を受け、市教委はスクールサポーターの配置など不審者の侵入防止策を進めてきたが、被害児の保護者からは、システムの整備を求める声が根強く上がっていた。
システムは、教室や体育館、運動場などと職員室をつなぐ連絡網で、職員室で緊急通報を受けた際、職員が警察に連絡する仕組み。小中学校の教室内には、3カ所の連絡場所を確保する。黒板の両脇と教室後方に緊急通報装置と内線電話機、インターホンを取り付ける。
このシステムは連絡網といっても、学校と保護者をつなぐ連絡網ではなく、警察などへの緊急通報を行うための学校各所と職員室をつなぐ連絡網のようだ。記事には書かれていないが職員室で緊急連絡を受け取ることができるのであれば、警察のみでなく保護者への連絡網にも同様にできるだろう。
しかし、この仕組み全体が緊急時に対する対処として利用されることを目的としているため、緊急事態の予防という効力はあまりないだろう。 理想は緊急事態への「予防」としたいが、現実には緊急事態への「対処」となっていることを認識しておかなければならない。