8月24日(金) 「救助隊の体験記から」みなべ町の民間ボランティア団体「紀州梅の郷救助隊」3人の、本紙掲載「新潟県中越沖地震に学ぶ」は教えられることが多い。近い将来東南海・南海地震の発生が予想されている中、新潟県中越沖地震は人ごとではない思いだ。
▽「どの被災地でも、報道されるのはごく一部。現地に行くと、それ以上のショックがある」と隊員の1人駒木弘さんは書いている。現場を見た者でないとその悲惨さは分からないだろう。そんな現場で救助活動をした人の話には、大事な教訓が含まれているものだ。
▽駒木さんは「これまでは部屋の明かりを消して寝ていたが、豆球をつけて寝るようになった」そうだ。もし、地震がグラッときても、全く暗いよりは、豆球程度の明かりがあれば幾分行動できると思うからだという。「被災した場合、真っ先にすることは水の確保である。せめて、1戸に2~3個のポリ容器を備えておくべきだ」とも書く。
▽隊員の中早大輔さんは「家族や隣近所の安否確認をすぐにできるようにしておくことや、連絡網を整えておくことも大事だろう」。冨士利郎さんは「電気、水道、ガスなどがすべてストップしても、3日間は自力で生きていけるだけの備えを常にしておいてほしい」という。「地域が孤立した場合、行政は当てにできない。自分しかない」という駒木さんの言葉は、どういう心の準備が必要かを考えさせられるものがある。(香)
記事にあるように、確かに災害用の連絡網を整えておくことは大事なことだ。 しかし、せっかく連絡網を作るのであれば災害時に利用するだけではもったいない。
災害が起こる前に連絡網を利用して「被災した場合、真っ先にすることは水の確保である。せめて、1戸に2~3個のポリ容器を備えておくべきだ」という情報や、 「電気、水道、ガスなどがすべてストップしても、3日間は自力で生きていけるだけの備えを常にしておいてほしい」という考え方を共有しておくべきだ。
災害時の連絡網を構築すると同時に、災害前に共有できる情報は何であるか検討したい。 いざというときに最も役立つのは連絡網ではなく、連絡網で共有された知識や知恵なのだ。